いざらいに出る
先日の日曜、午前は願人掘、午後は新堀のいざらいに出た。いざらい、というのは灌漑用水路の掃除で、「江浚い」。女川が作った河岸段丘で生活するこの地域は、その水田の多くが、二本の用水路で運ばれてくる水で米を作っている。年に一度、田植えが始まる前に全員で掃除をするのである。腿までくる長靴を履き水路に入り、縁に伸びた草木を刈り、ゴミを土手に上げながら遡っていく。今が盛りのショウジョウバカマも容赦なく刈られて流れていく。上流の班が下ってくるのとぶつかれば終わりで、土手を歩いて戻る時、久しぶりに同じ集落のМさんと話をした。今どこに行ってますか、と聞くと新潟だという。じゃあ朝が早いでしょう。そうだ、現場に7時半前には着いて段取りしないといけないからね。新潟だと1時間以上掛かりますね。そうだね、1時間15分くらいかな。そうすると6時過ぎには出ないとだめですね、いや、余裕を持って出るから6時前にはでないと。でも帰りは5時ちょうどで切り上げるんでしょう。いや、終わりは6時さ、6時に終わってもすぐには帰れないからうちにつくと7時半頃かな「帰ってままぐで風呂にはいっとねでしもうね」
彼は僕より四つか五つくらい上だろうか。それから、退職しても心配だとも言った。わずかな年金では暮らせない、なにか仕事をして少しでも収入を得ないと。
続く。
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