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2009年8月31日 (月)

和光市のアパート

 18歳で上京して友達と二人でアパートを借りた。和光市の駅近く、六畳一間、押入れと流しは付いていたが、トイレは共同。上と下それぞれ5部屋で一棟、同じ作りで周りにもう2棟、そこにSさんがいた。道路を隔てて大家の屋敷があり、その敷地は三つのアパートの敷地の何倍もあった。
 僕らの借りたのは上の一番端で、その真下に住んでいたのは家族四人、母と祖母と小学生の姉と弟。六畳に四人が生活していた。私の故郷なら、どんなに貧しくても家だけはもっている。田舎にはアパートがないからだが、いきなり都会の暗い一面を見た気がした。僕は数ヶ月で近くのアパートに越したが、友達は三年間そこにいて、多分その家族も引っ越しはしなかった。浪人時代のことで、自分のことで精一杯、深く考える余裕もなかったのかもしれないが、今思うとこれから思春期を迎える年齢だったろうにと思う。
 もう二人とも40歳前後にはなっているはず、幸せになっていてほしいと思う。

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