記憶と夢
眠る前、小学校五年生まで住んでいた古い家の間取りを思い出していた。牛がいたこと。炊事も暖も薪であったから炊木を置く場所があったこと、祖父の座り机の前には熊の毛皮が敷かれていたこと、二階に養蚕のための部屋があったこと、家の脇に芋などを貯蔵する深い穴があったことなど、細やかに思い出された。もう四十年も前のこと、小さい子供の頃の記憶なのに滞りなく思い出せるのは不思議だった。
夜中、夢でしか会えないだろう人の夢を見た。夢でしか会えない人は私が会いたいと望む人ではないので、二メートル位の板を横に荷台に括りつけた自転車ではやくそこを立ち去りたいと思っていた。
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