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2011年1月 9日 (日)

徒然なるままに(山バッジ)

 いやあ降っできた降っできた、もつもつで降っできたと声高に言っていた父は朝食が終わるとすぐトラクターを動かした。九時には来てくれるヘルパーさんの車が滞りなく入るために除雪するのである。元気な時の母は、雪の降らない土地で暮らしたいと折々言った。Nさんもそう言うのを聞いたことがある。「だれもがその願う土地で暮らせるわけでないと」というような伊東静雄の詩の一節を思い出す。私は窓辺に山のバッジを運んで写真を撮った。順位は左上段一位左二段目二番、つまり蝶が四番で八幡平が九位。一位の槍平小屋のバッジは小屋の窓とその窓から実際に見える北アルプス槍から大キレットまでがデザインされている。独創性秀逸、シンプルな長方形も良い。蓼科は小型だが、小型なりの形が面白い。素敵だ。蒐集家の心を頗るくすぐる。飯豊のバッジは高い。確か1000円で普通の二倍から三倍、ここの缶ビールも1000円で日本一高いと言われているが、バッジもそうかも。けれども(ひめさゆりの形はどうもだが)色が良い。全き円というも良い。蝶ケ岳は蝶そのものを形にしている。これは蝶ケ岳でないとできない。蔵王はバッジの形がユニーク。そこに花だけいれたのも色が引きたって良い。妙高は描かれた山の形がリアルで良い、空の青と山の銀色もマッチしている。梅花皮小屋のバッジもリアルさが良い。僕はずっと山は北股岳だと思っていたが、小屋と稜線の位置関係で梅花皮岳だとYに教えられる。僕のリアルの危うさを戒めるバッジ。燕岳の燕山荘のバッジ、大きさ形、デザインいずれも独創的で素敵(パイプ熊の謂れを知りたい)。最後九位は八幡平、どういう技法で作ったのか(七宝焼き?)、この種のバッジは色がきれい、特にこれは単純なだらかな八幡の稜線で分けられた青と緑、そして黄緑が美しい。
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  花を入れたバッジも多い。これには順位無し。ご存知飯豊の固有種イイデリンドウ、色、形、バッジ全体の形も今一68点。八ヶ岳にはまだ行ったことがないが、隣の蓼科で去年買ったもの。どこの山にでもあるマイヅルソウを取り入れたのが良い。推測だが、マイヅルソウを入れたのはこれ以外にはない、これだけだと思う。笠ヶ岳はクロユリ。至仏はミズバショウ。ミズバショウはよくあるモチーフだが、絵画のような構図で空の色もきれい、バッジ点88点。雨飾は野葡萄。野葡萄、これもこれだけだろう。白馬はミヤマキンポウゲだと思う。葉っぱがミヤマキンバイでないと思うが、高山ではありふれた花なのに、なぜだろう。妙高はミョウコウトリカブト。ミョウコウ特産のトリカブトだが、トリカブトの判別は難しく、おそらくそのつもりでのトリカブトだと推測できる。全体の構図、色合いも88点。岩手山はコマクサ。一昨年の八月に行った時はもう盛りを過ぎていた。最後は大朝日岳、ヒメサユリ。この花は新潟と山形と福島にしか咲かない。だから三県の山バッジのモチーフにはもってこいだが、形も色合いも感心できない。白いのは大朝日のY字雪渓。以上雪の降りしきる午後に今まで集めたバッジの代表格の感想を述べる。

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