ネットは不可欠だ
石の広い階段を上る途中で、下りてくる団体の中に先日の世界陸上のマラソンに出た選手、埼玉の職員を見つける。彼はベレー帽を被り引率の風。(成績はふるわなかったが)彼は立派だと私は隣の誰かに言う。実業団にも属していなくて全くの個人の練習で代表になるなんて奇跡に近い。その奇跡を支える努力を讃えたつもりだろう。階段を上ると、そこはダムの上、対岸まで堰堤となっている。もともと走っていたのか、それとも埼玉を見たのが契機なのか、いつの間にか長距離走になっていて、上位で走っている。民家の中に入る。広い木の階段、永平寺のような階段を大急ぎで駈け上がっていくと、途中に細長くて平べったい箱が沢山積まれていて、それにはすべてランニングシューズが入っている。ミズノとか種類は様々、ここは大学の陸上の合宿所かとも思う。自分が裸足だったので、ひとつ拝借しようかとも思ったが、後で気に掛けるのも嫌なのでそのまま民家を抜ける。つまり民家に入る時に靴を脱いだので、入口に戻れば靴はあるだろうが、大きなロスになるので、裸足のままアスファルトに飛び出す。当然アベベを思い出す。このまま上位入賞なら注目されるだろうとも思う。それに意外と裸足でも苦痛でない。坂道にさしかかると、焦りと裏腹に思うように前に進めない。手の振りを速く細かくして前傾姿勢をとると、効率良く進む。駅の改札口のような所を通過する。地元の人が周りを囲んで声援してくれる。(急に場面が変わって)バトミントンをしている。結構でごわい女性が相手で、真剣になっている。1対1で、相手のサーブ。右が左か、と゜っちに打ってくるのか分かりづらい姿勢と位置取りをして、迷っているうちに低いコーナーギリギリのサーブがきて、触ることもできない。今度はこちらのサーブ、同じような低いサーブでエースをとる。でも不図、ネットが張ってないことに気付く。これならいくらでも低く打てて、とれっこない。そう気付いたのが、試合の続行中か、夢から覚めてからかは覚えていない。右か左か、どちらのコートに打つかは決まっているので、それが分からない状況もあり得ないのだが。また、走る夢には必ず思うように進まずもどかしく感じる場面が出てくるが、現実ではそんなもどかしさを感じたことはない。スピードを上げることは苦しいことだからだが、夢の中ではその苦しさが欠如しているので、もどかしく感じるのだろう。前傾姿勢で走れば速くなるのは当然だが、速く走り続けることが難しいので、ずっと前傾姿勢もとれない。現実では分かっていることを夢の中では忘れ、それを今分かったことのように喜んでいるのも不思議。埼玉のベレー帽も突拍子ない感じ。
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