鉢植
「清兵衛と瓢箪」の少年が瓢箪に夢中になったように、僕も鉢植えに夢中になったことがある。平日は早起きして朝食まで。そして帰ってきてから夕食になるまで。休みの日は一日鉢をいじっていた。その頃盛んにやっていたのは寄せ植えで、ひとつの鉢に何本もの木を植えるやつ。休みの日は近くの山に入って小さな木を掘ってきては鉢に移していた。目指したのは鉢がひとつの山のように、雑木林のようにみえるような、様々な木がある寄せ植え。欅、楓、橅などの良くある寄せ植えの木に限らず、なんでも採ってきて植えていた。百、二百と鉢の数が増えていくと、毎日の水やりが大変になってきたのを覚えているが、そのうちこの熱も冷めて、多分パチンコばかりする時期になったのだろう。
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