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2012年1月14日 (土)

一本違う

 山の高さを調べるために昭文社の地図を広げていたら、一昨年行った蝶ケ岳が目に入って、思い出したことがある。そこを安曇野側に下りた所は常念岳の登り口にもなっていて、下って休憩したその分岐で、僕は常念岳への道をわざわざ見に行った、そのことを思い出した。後学のために見に行ったのでなく、覚えがあるかと思ったのである。東京にいた時分、Sさんと行った北アルプス縦走はこの常念岳から入っているからだ。けれどもその常念への発端には全く記憶がなく、それを不思議と思わないくらい他の記憶も乏しかった。数年前写真を整理した時の備忘録を開くと「1985 28歳 大学7年目 1人だけの学校生活 北ア縦走(槍・穂) 北岳沢登り」と書いてある。ただ、駅から登山口まで半日歩いたことは忘れない。大変暑い日で、どこかで清水をゴクゴクと飲んで、その日沢筋でのテントを張るときにはひどい下痢になっていた。横たわった流木の上から排泄するとまるで滝のように流れ落ちたのも忘れないでいる。蝶ケ岳からの帰りはタクシーで車まで戻った。山の上から予約しておいたのである。タクシーは1/4世紀前重い荷物を担いで歩いた道を逆に辿ったわけだけれど、僕はそのことは全く忘れて熊に遭遇したという運転手の話に相槌を打っていた。そのことも思い出して、もっと良く見ておくんだったとも思ったのである。ネガからスキャンした当時の写真をパソコンで見たり地図で確かめたりすると大糸線の柏矢町の駅から登山口まで12㌔から15㌔位はありそうだ。荷物が最大限に重いことを考えると時速4キロは無理かもしれない。半日は確かに掛かる。それで地図を更に見ていて、残念な勘違いに気付いた。僕が見に行った分岐から先の常念岳への登りは、昔行った道でない。確かに常念への登山道だが、それは常念岳と鞍部にある常念の小屋の途中に出る道で、僕らが通ったのは直接小屋にぶつかる、もう一本手前の道だった。小屋の前に荷物を置いて空身で常念に登ったから確かだ。昔の写真には登山口の写真もあって、この前見たのと全然違うので、災害などがあって後大掛かりに整備したものかと理由を探してしたが、全く違う登山口であった。疑問が氷解するという、「氷解」という言葉にふさわしい今朝の話。今日は今のところ天気がいいようだ。明日は山なので、「塞の神祭り」の竹取りをしようと思っている。写真は柏矢町の駅から登山口に歩いていくところ。正面に先ずは目指す「常念岳」。(緑の汚点はネガの汚れ)
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