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2012年3月 3日 (土)

堕落犬と黎明犬

 豚猫を二階の窓から見つけたが、どうせ気紛れなのだからと皿ひとつだけ出して、後で窓越しに覗くと、二匹並んではいるが、豚猫だけが独占している。独占はしているが喧嘩をしているわけでない。力関係なのか、豚猫の空腹が優先される状況だからか。しばらくしてまた見るとTの猫はまだ食べていたが、豚猫の姿はなく、追加した皿はきれいに平らげてあった。姿を見せるとしばらくいるが、いなくなるとしばらくいなくなる。同じ所に長く留まらない渡世人のような猫だ。
 家を出る時門柱と同じ高さにまでなっている雪の上にTの猫が座っていた。外で飼われる猫はそれが当たり前になり、家の中で飼われている犬は、寒い日はなかなか父の布団から出てこない。黎明犬から見ればこの犬の堕落ぶりは犬の範疇でないということになるだろう。

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