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2012年5月29日 (火)

チョウセンアカシジミとカジカガエルと梶井基次郎

 倉手に行く車の中でチョウセンアカシジミという絶滅危惧種の蝶がこの辺りにいるらしいという話をすると、「なんとかという蛙を見たことがある!」とKさんは言う。どうも絶滅危惧種の方に反応したらしい。普通ならチョウセンアカシジミとはどんな色のどれくらいの大きさの蝶なのかと聞いてくるところだが、引出が沢山はないので、ぱっと一つ、自分の知っていることが入っている引出だけ、すぐ開けられて良い。それで何という蛙だったかと自分で言い出して自分で悩み始めた。つまりチョウセンアカシジミはそれで終わった。「梶井の小説に確かそんな蛙が出てくるのがあったな」と私が言うと「あっ、ガジカガエルだ!」と大声を出した。梶井の「かじ」に今度は反応したのである。まあ、思い出して良かったが、コントならハンドルが取れるほど私が驚いたのは、KさんもYも梶井基次郎を知らなかったことだ。あの「檸檬」の作者と言っても「桜の木の下には」の話をしてもちんぷんかんぷんで、私はなぜか「へえ」とため息が出た。運転中だったので運転になぞらえれば「止まれ」の標識の意味も知らずに運転しているようなものだろう。逮捕される。だが、梶井を知らなくてもなんら支障もないのはこの二人で検証された。
 それにしてもと私は改めて思う。夭折した異形の天才がカジカガエルを思い出させる音でしかないとは、やっぱり「へえ」だと。
 追伸、カジカガエル、絶滅危惧種でもないようだ。もしかしてKさんの見たのがカジカガエルでないとしたら、全然つながらない話を一つの極く狭い、そして浅い引出の中でしていたことになる。

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コメント

チョウセンアカシジミとカジカガエルと梶井基次郎。とてもなつかしい響きのものばかりですね。チョウセンアカシジミが関川村で発見された最後の記録は昭和40年頃でしたが、その後発見されたでしょうか。人生で何度か読んだ梶井基次郎の「檸檬」。内容は覚えていませんが、10代中頃、「れもん」の漢字に感激しました。カジカガエルは村がかじかでアピールしているせいか、カエルとカジカ結びつきにくいかも知れませんね。関川村でこれらの中身をしらなくても言葉だけでも解る人は一桁前半でしょうね。そういえば、昔-1-2の答えを聞いて回ったときほとんどの人が答えられませんでした。チョウセンアカシジミ以外は、受験にはおいしい部分ばかりなのにもったいない話です。

投稿: 村人A | 2012年5月30日 (水) 19時01分

 地元の人に聞きましたら、ここらでは昔からはさぎのためにヤチダモ(トネリコ)を育てる習慣はないというとでした。つまり幼虫が食する木がないということです。ただ、ヤチダモ以外に食する樹木があるか、またヤチダモが周辺の山に自然に生えないものかは、分かりません。

投稿: | 2012年5月31日 (木) 06時39分

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