正しくない時計はいくつあっても役に立たない
腕時計を同じ腕に大小二つしていて、時間を気にしている。小さい方は八時前で、もうひとつは八時半近い。高校の始業時間は八時半、駅前のような賑やかな繁華街を急ぎ足で歩いているが、どちらの時間が本当なのか、それも分からないから、真剣に急げない。ふとすれ違う人の時計が目に入って、八時十五分くらいだったような、少し安心して校舎に向かう。学校特有の広い階段を登りながら、三年生は何階だったかと下級生と思われる生徒に聞く。結局四階まで行って教室に入ると、まだ授業は始まってなくて、特別な授業なのか、机がグループ分けしてある。僕の机の上には、冷凍した物を自然解凍したような、ラップに包んだご飯が置いてあって、なにか料理でもするらしい。
学校は村上高校だ。記憶とはかなり違うが、共通点もあるし、本人はそう思って動いている。母校を訪ねるというような気持ちでなくて、完全に高校三年生であった。腕時計二つ、上の方は小さい女性用、下の方は男性用。夢ならではだ。実際の高校、高校時代にどんな愛着、思い入れもないが、夢の中では回りの人が遅くなった僕を随分心配してくれて、とても良い雰囲気だった。こういう感じなら卒業して別れ離れになる際は泣いてしまうのかと目覚めて思う。
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