東京での山行⑨まとめ
尾白渓谷の写真を見つけた。小さなアルバムが二つ。ところが沢登りの写真ばかりで山登りの写真がない。どこかしらのピークに立つ写真もない。尾白渓谷は甲斐駒ヶ岳を源流とするらしいが、ネットで調べても尾白川を遡って駒ヶ岳山頂に行ったという記録はない。第一私自身に甲斐駒ヶ岳に立った記憶が皆無だ。この良く分からない山行を入れて東京での山行は9回。一年で30回位の今と比べれば正しく数える程度でしかなかったが、12年前突然山に登ろうと思い立ったのはこの経験があったからだ。休みの多い月は11日12山に登るという時期もあった。最初の二年間位はひとりで登っていた。ある時ふっと、突然不意に「朝(あした)に道を聞かば夕べに死すとも可なり」の意味が分かった。ほんの一瞬、その意味を感覚的に理解できた。でも、すぐ霧のように雲のように雲散霧消した。でも、記憶として残る貴重な体験だった。独りの登山は修行だが徒党を組めば娯楽になると昔から思っている。私のレベルでの話だが、実感だ。でも娯楽は必要だ。シリアスな娯楽。
居る場所で見える景色が違う。もう一度見晴らしの良い所に立ちたいと思う気持ちが、それでもこの道に僕を立たせている。
六つか七つある大きな滝のうち、千ヶ淵のようだ。
テントを張った後ろの滝の名は分からない。
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