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2014年2月26日 (水)

風呂敷包を背負って

大概の夢はすぐ忘れてしまうのにとKさんは言う。誰でも同じらしい。そして稀に忘れられない、いつまでも覚えている夢がある。高い壁に大きな風呂敷包を背負った人が登っていて、ドスンと落下する。助けに近寄るとYSさんだった。我々山の同好会会長だったが、一昨年滑落して亡くなったひと。「SさんSさん大丈夫ですか」と声を掛けると「いや俺はSさんではない、Tだ」と言って、落下したダメージは一切ない様子。でもやはり浅黒くて二枚目の顔立ちはSさんなので「Sさんですよね」と改めて聞くと、やはり「いや俺はSさんではない、Tだ」と言うのだそうだ。そして、ピューと遁走したとか。

高い壁から落ちるのは、Sさんの事故現場のイメージが惹起したものなのか、あるいは半年前から始めたクライミングのせいだろうか。「それは確かにYSさんだったのか」と聞くと、どう見たってYSさんだったとKさんは言う。

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