農鳥へ
60から始めて、腰の骨を二本折って、真っ直ぐには伸びない背中を曲げながら、ゆっくり、のろのろ、農鳥の小屋に向かう老婦人。去年奈良田から農鳥まで来たから、今年は北岳から農鳥まで行って、白根三山を結ぶのだという。失礼ですがと聞けば67歳。80くらいにも見えたが、ケガは見た目を老けさせる。わずかな荷物も重そうで、わずかな距離も遠く見える。でも、ただ只管歩く。休まないで歩く。三時はとうに回ろうが、農鳥の親父もさすがに文句は言わないだろう。
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