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2015年2月15日 (日)

スノボー虎の穴

 リフトからは歩けなかった道が見える。見つけられなかった場所が見える。雪といっしょに溶けてしまうのなら雪の中で死ぬのも悪くはない。ここから見えるもの、全てが師だ。
 スノボー虎の穴入門半月、昨日の転倒もひどかった。ヘルメットがなければ何度も失神し、もしかするとあの雪上バイクに乗せられて、救急車に引き継がれて病院に行ったかもしれない。転び方が下手で、どうしても反射的に手を最初についてしまうから肩も痛い。首も痛い。それでもがむしゃらな練習の成果か、曲がりなりにもショートターンまでできるようになった。シーズン最後には1号リフトの急斜面から滑れるようになりたいと思っていたが、降りるだけならそれもできるようになった。でも、今日できたことが次の日にはできない。それを繰り返して上達するのだろう。
 ところで、ヘルメットを新しく買った。最初に買った最も廉価な物は耳の部分が外れて心もとない。それに、スキースノボー教室で生徒と先生が被るものとメーカーも形も色も全く同じなのだ。生徒と間違われて指導を受けるのは構わないが、先生と間違われて後ろからぞろぞろついてこられると困る。それでまた、一流でそれなりの値段だが、安く売っている物件を探していたら、半額でワックスまで付いているのを見つけた。迷ったのは残っているのが一色しかなくて、つまり売れ残り品のようで、その色が臙脂のような紫のような、とにかく赤系なのだ。でもまあ半額だし、
地味な赤だからと買うことにした。そして翌々日届いた箱を恐る恐る開けてみると、「ええ」と声を上げるような色だった。被ってみるとぴったしで極上の被り心地なのだが、脱いでまたしげしげと見る。これは俗に言うショッキングピンクという色ではなかろうか。女性に見られてナンパされたりしまいか、おかまと思われて噂されたりしまいかと思う。Yに見せると同じような感想で、君がスキーで被るかと勧めると良い返事はしない。別な色を塗ればいいとさえ言う。相当嫌われたようだ。仕方がないので、なるべく目立たないようにシールを何枚か貼ったのが下の写真。そして、勇気を出して被っていった結果、人目を引いているかどうかは不明。ときどき自分で気にはなるが、滑っている時にそんな余裕はない。リフトから眺めて、同じ色のヘルメットを三つ見つけた。ひとつは四、五歳、ひとつは小学生、もうひとつは二十歳くらいか、もちろんいずれも女性である。マスクとゴーグル、しっかりしていることを度々確かめた。心強かったのは男のズボンがいたことだ。あれよりはましだと。(左下のテープは冬山で使う目印。比較のためヘルメットに「ヤマザキ春のパン祭」のシールも貼った。お察しの通り同じ色だ)≫スノボートラの穴門下生として耐えなければならない試練なのか。それにしてもパン祭って、なんで祭を付けるんだろう。みんな疑問なく普通に口にしているようだけれど、祭ってことはないだろうと僕は思う。
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コメント

我車の色もそうですが、外見の人はビックリしてどうこう言いますが、なに、内見にはまったく気になりません。なにしろ見えないのだから、見えなければ無きに等しい。それに、派手な色は衝突防止に効果あり、合理的に生きたいですね。とは言え、それにしても、思い切った色だ~!!

投稿: watanobu | 2015年2月17日 (火) 15時53分

所詮は俗物だと思いながら色を塗りました。そして乾いた物を見て、「転向」の気分を味わいました。転向を繰り返して老いていく。

投稿: | 2015年2月19日 (木) 06時17分

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