鹿島槍ケ岳2/3
風が出てテントが傾いたり飛ばされそうになれば、すぐさまテントから飛び出して自分をペグ代わりの支点に呈しなければならないと目を瞑ったが、山行ではいつも服用する睡眠導入剤が良く効いて、そんな心配も決意も忘れて眠ったようだ。夜中にテントを出たのは用を足すためで、無風の空を仰ぐと満天の星、このまま一日持ってくれればと願ったが・・・。
↓2日目は鹿島槍まで行動食と雨具だけを持ってのピストン。テントば出る時は爺ヶ岳の山影もはっきりみえていたのだが、山荘を過ぎた辺りで雷鳥を見つけ、それを撮っている間に雲に隠れたようだ。結局この日一日ガスの中の山行となった。
種池山荘≫爺ヶ岳南峰≫中峰≫冷池山荘≫布引山≫鹿島槍ケ岳
↓冷池山荘。ここも地図で写真で何度も見てきたが、現実に見るということは圧倒的で、それまでの想像を払拭してしまう。
テント場を過ぎると花が多くなった。中空の雲の中に虚しく剱を求める視線を足元に落としてしばらく歩く。終始ウサギギクが多かった。シナノナデシコ(ミヤマナデシコ)は北岳の広河原の川原に沢山咲いていたが、それ一度しか見たことがなかった。こんな稜線にも咲く。
トウヤクリンドウも多かった。あまり多過ぎて、入れるつもりでなくても入っている。
山の花に通じてくるとチングルマはチンと言う。「あら!チン、沢山」という声を聞くだろう。
シナノナデシコ。布引山と鹿島槍の鞍部の一角だけで見かけた。
鹿島槍ヶ岳頂上に着くと雨が強く降り出し、北峰まで行くことは諦めた。
帰途、冷池山荘辺りから空の一角に青空がのぞいたが、それが翌朝の快晴の兆しとは到底思えなかった。予報で、雨の中の撤収、下山を覚悟していたから。
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