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2019年9月 8日 (日)

荒沢岳 9/1

  銀山平に通じるシルバーラインが夕方6時から朝の6時まで通行止めになると思っていたので、コースタイムで9時間40分掛かる荒沢岳は前泊が条件だと思っていた。しかし、改めて調べてみると今の時期規制はなかったので、残雪期の日向倉山から何度も見た、急峻難路で知られるこの山に向かうことに。メンバーは蟻の塔渡り組3人。4時に関川を出て7時過ぎ登山開始。
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前半は美しいブナ林の中を2時間50分、只管歩く。振り返ると日向倉山が奥只見湖の前に立ち、奥にまだ行けない未丈ヶ岳が。
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見晴らしの利く稜線に出ると前嵓が前方を塞ぐ。その後ろ、左上の三角が荒沢岳。
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鎖と梯子の前半戦。
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前半戦を終えて稜線に出ると、核心部の後半戦がようやく見える。登山道は岸壁を右から左に斜上してから直登する。
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前嵓からは単調な急登。
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頂上への主稜線に出たらあと20分。
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曇りなので頂上の展望はさして期待してなかったが、雲の中に中ノ岳、越後駒がそれと分かり、裏越後三山の縦走路もはっきりと見えた。
 さて、ご存知の方も多いかと思うが、荒沢岳はある意味特別な山で、深田クラブが定めた二百名山に入っているのに、日本山岳会が決めた三百名山からは外され、代わりに奈良の山上ヶ岳が入っている。こんな扱いは荒沢岳だけで、もし私が荒沢岳なら大変面白くない気持ちになるだろう。山上ヶ岳も素直には喜べない、複雑な気持ちのはずだ。日本山岳会の選定委員会がどうしても山上ヶ岳を入れたかったなら、二百名山に追加する百で調整するのが普通のやり方のはずだ。光兎山のようにせめて三百に入っていてほしいと思っても、最初から入ってなければ異論を挟む余地はないからだ。憶測するに、委員の中にかねてから荒沢岳に特別に良くない感情を抱く者がいて、二百名山の栄誉を汚す機会があればと思っていた。それで三百から敢えて外した。あるいは、山岳会に山根会長みたいな人がいて、百が確定した後に地元奈良の山上ヶ岳が入っていないのはおかしいとごり押しした。百は今更変えられないので、二百の内の、無くなっても気づかれなさそうな、辺境で不人気な山をこっそり削って山上ヶ岳を入れた。そんな特別な山なんです。

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