ジャカルタ、マニラ
ドームの燕の話は以前しただろうか。海を越えて何千里も飛んできた燕がドームの中に入って出られなくなり、チェンチェンと鳴き続けながら、疲れ果て餓死してしまう話。天井に張られた網の中に一旦入ってしまえば、自力でも他力でも出られない、ただ死を待つだけの残酷な運命が待っている。ここで生まれて南に帰るはずの子もまたそういう運命となって死んでいく。ジャカルタの市街の上空を飛ぶ夢、力尽きて網の上に落ちた死骸を周回毎に見上げながら、何もしなかった私は、ただアクエリアスだけを飲む。がぶ飲みするだけだ。
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