苦しいだけのようでいて、なぜ登るのか。それを確かめに、また山に行く。(カモ・シレーヌ 仏/作家)
東京に出てからの友達Aは前橋の人、彼から何度かこの山のことは聞いた。高校時代に屈託してひとり登った話。多分自転車で行って、登山口もずっと下だったのだろう。今はいつできたのか1300mまで道がついていて、そこには沼。この沼を囲むように並んだ山々を赤城山と総称するという。最高峰は黒檜山、二、三十㎝は積もった雪を踏みながらその黒檜山から駒ケ岳へと歩く。沼に突き出た岬に赤城神社。