植物の名は全く短絡的で安易につけられている場合が多く、私の不満のひとつです。その典型はこの花。雪解けを待って日当たりの良い尾根に咲く、薄紅、時に白い花。イワウチワのイワは岩場のイワ、つまり咲く場所。ウチワは団扇で、葉が団扇の形というのですが、岩場だけに咲くわけでもなく、岩場に咲く花なら何百種とあるし、確かに葉は団扇に似ているけれど、団扇に似た葉を持つのは他にも沢山あります。つまりこの植物の特徴をとらえた名前でなく、それは人間の名もそうですが、人の場合は名をつけてから特徴が分かる仕組みなので仕方なく、植物の場合は逆ですので、もう少し考えて欲しかったものです。